こんにちは、サックス奏者の鈴木です。
サックスを手にすると、まずは自分の大好きな曲を自由に吹いてみたいと思うものですよね。そのお気持ち、とてもよく分かります。しかし、将来的にどんな曲でも楽に、そして自由に吹きこなせるようになるためには、日々の「基礎練習」にしっかりと時間を割くことが、実は一番の近道なのです。
今回は、私がおすすめする「上達のために欠かせない3つの基礎練習」について詳しく解説していきます。毎日のルーティンに取り入れて、理想の音色を目指しましょう。
1. 上達に欠かせない「3つの要素」を知りましょう
サックスの上達過程には、大きく分けて3つの柱があります。
- 音を出す(音色を良くする): 聴き心地の良い、安定した音を作る力です。
- 音を変える(フィンガリング): 指使いをスムーズにし、メカニカルな技術を向上させます。
- 音を区切る(タンギング): 音の輪郭をはっきりさせ、表情豊かな演奏を可能にします。
これら3つのテクニックをバランスよく鍛えることで、演奏の質は飛躍的に向上します。
💭 ワンポイントアドバイス どんなに指が速く動いても、音色が美しくなかったり、音がフニャフニャと不明瞭だったりしては、良い演奏とは言えません。まずはこの3つのバランスを意識することが大切です。
2. 音作りの土台「ロングトーン」を極めましょう
まずは「音を出す」練習、すなわちロングトーン(音を長く伸ばす練習)です。
楽器を組み立てる前に、まずはマウスピースだけで練習することをおすすめします。
- やり方: メトロノームをテンポ60〜80に設定し、8拍伸ばして4拍休むというサイクルを繰り返します。
- 意識する点: 音の出だし、伸ばしている間、そして音の終わりまで、すべてが均一で真っ直ぐな音になっているかを確認してください。
次に楽器を手に持ち、一番低い音から高い音まで同様に行います。
- ピッチ(音の高さ)の安定: 正しいピッチで真っ直ぐ伸ばせるように練習しましょう。
- 音量の変化: 慣れてきたら、大きな音、小さな音、そしてクレッシェンド(だんだん大きく)やデクレッシェンド(だんだん小さく)を取り入れ、音量をコントロールする力を養います。
💭 ワンポイントアドバイス マウスピース練習と楽器練習を合わせても、7分〜10分程度で終わります。この短時間の集中が、あなたの音色を劇的に変えてくれますよ。
3. 表現を豊かにする「タンギング」を磨きましょう
次に、音を区切る技術「タンギング」の練習です。ここでは「速さ」と「綺麗さ」の2つを軸に考えます。
- 綺麗なタンギング: 舌を楽に動かし、音が綺麗に切れる発音(「トゥ」「ユ」「ル」など、ご自身がやりやすいもの)を見つけましょう。
- 速いタンギング: テンポ120で、16分音符を1小節分、全音域で安定して吹けるようになるのが目標です。これができれば、通常の演奏で困ることは少なくなります。
💭 ワンポイントアドバイス タンギングはコツだけでなく、日々の練習による舌の筋肉の使い方も重要です。低い音から高い音まで、丁寧に舌を動かしましょう。
4. 指の動きを自由にする「スケール練習」
最後は「音を変える」ためのフィンガリング、すなわちスケール(音階)練習です。
- 基本の進め方: 最初はハ長調(ドレミファソラシド)から始め、徐々にフラットやシャープが増える調(ヘ長調、変ロ長調など)へと、1日に1つずつ増やしていくのが無理のない方法です。
- 目標設定: まずはテンポ80で8分音符を目標にし、慣れてきたら16分音符へとスピードを上げていきましょう。
- 応用: 普通の音階に慣れたら、3度ずつの音階(ド・ミ、レ・ファ…)など、指が慣れていない動きを意識的に取り入れます。
まとめ:15分間の基礎ルーティン
これら全ての基礎練習を合わせても、最短で15分程度にまとめることができます。
マウスピース + 楽器(全音域・ダイナミクス):7〜10分
綺麗な発音の追求 + 16分音符のスピード練習:2〜3分
各調の音階 + 3度などのパターン練習:5分程度
毎日コツコツとこの15分を積み重ねることで、あなたが大好きな曲を演奏する時間は、より楽しく、充実したものになるはずです。
練習時間がたっぷり取れる日は、ここからさらに30分、1時間と曲の練習や基礎の深掘りをしても良いですし、忙しい日はこの15分だけでも集中して取り組んでみてください。
あなたのサックスライフがより素晴らしいものになるよう、心から応援しています。一歩ずつ、楽しみながら上達していきましょう。
次は、具体的なリードの選び方やお手入れ方法についてお伝えしましょうか?もし気になることがあれば、いつでも教えてくださいね。
“`


コメント